代表的な筋肉をご紹介します。
さらに詳しい内容にご興味がある方は、オンライン解剖学講座または犬の整体師養成講座がおすすめです。

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肩関節の外転に働く筋肉

[肩関節の外転とは]
前足を開く動きです。
肩関節 外転 完1

棘下筋(キョクカキン)

起始:棘下窩・肩甲棘(肩甲骨上 尾側)
終止:上腕骨近位外側(前肢 肩関節のすぐ下)
作用:肩関節の屈曲、外転

三角筋(サンカクキン)

起始:肩甲棘他(肩甲骨 尾側)
終止:上腕骨三角筋粗面(前肢 肩関節の下 外側)
作用:肩関節の屈曲、外転

人間の腕と違って犬の骨格は、基本前進するための推進力を生み出すための構造になっているので、形関節での開閉の動きはそれほど大きくは動きません。

ただ、老犬になってくると、前足が開きすぎてしまう子がいます。
前足が開きすぎてしまう子の施術では、この筋をゆるめてあげる必要があります。
肩関節自体がはまりが浅い関節ですので十分注意して扱いましょう。

肩関節の内転に働く筋肉

[肩関節の内転とは]
前足を閉じる動きです。
肩関節 内転 完1

大円筋(ダイエンキン)

起始:肩甲骨後縁(肩甲骨尾側)
終止:大円筋粗面(上腕の上部)
作用:肩関節の屈曲、内転

深胸筋(シンキョウキン)

起始:第4胸椎からの胸骨体(肋骨前部 尾側)
終止: 上腕骨大結節(腕の上部肩付近)
作用:肩関節の内転、屈曲、肩甲骨の後引、外転

浅胸筋(センキョウキン)

起始:第1~6助軟骨部(胸の真ん中)
終止: 前腕筋膜(腕の上部内側)
作用:肩関節の内転、肩甲骨の外転

前足を内側へ閉じる動きに働く筋肉です。
前述の通り、犬の前足は日常的にあまり開閉の動きをしませんが、犬が立位を維持しようとするときは、前足が開いていかないように踏ん張らなければいけないので(とくに滑りやすい床などでは)必ずこれらの筋肉が働いているのです。

逆にここが踏ん張れなくなると、前足が開いてきてしまいます。
負担のかかっている部位なのでよくケアしたいところです。

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