代表的な筋肉をご紹介します。
さらに詳しい内容にご興味がある方は、オンライン解剖学講座または犬の整体師養成講座がおすすめです。

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膝関節の屈曲に関わる筋肉

[膝関節の屈曲とは]

膝を曲げる動きです。
膝関節の屈曲は、膝の裏側にある筋肉です。
犬の動きの中でこの筋肉が働くのは、後ろへ蹴りだした後ろ足を前に引き出すタイミングです。
この際膝をしっかり曲げれていないと、つま先で地面を擦ってしまうことになります。
また、この筋肉が働くのは基本「体重が掛かっていない時」なので、小さく筋力もそれほどありません。

膝カ筋(シッカキン)

起始:大腿骨外側カ(膝の外側すぐ上)
終止:脛骨近位部(膝の裏)
作用:膝関節の屈曲

膝関節の伸展に関わる筋肉

[膝関節の伸展とは]

膝を伸ばす動きです。
人間は立っている姿勢では膝はまっすぐに伸び、足全体が一本の棒のような状態となっています。

例えば椅子から立ち上がる時、膝を伸展させる筋肉が働く事で私たちは立ち上がることができます。
ですがまっすぐに立っているだけでは膝を伸ばす筋肉に動きはないので、そこに負担がかかり続ける事はありません。

しかし、犬の足は骨格図をみてわかる通り、立位で膝が少し曲がった状態となっています。
つまり、の膝は人間の膝と違って、立っている間ずっと膝を伸展させておく必要があるんです。

そういった理由により、犬の後ろ足には他の動きに関わる筋より、多くの筋肉が関わっているのです。

膝の進伸展に働く筋筋肉は、半腱様筋以外は腿の前にあります。
膝の伸展にに関わる際、半腱様筋は膝が伸びた状態を維持する際に働くので、実際に膝を伸ばしていく動作には作用しません。

そして、内側広筋・外側広筋・中間広筋は大腿骨と下腿をつなげるだけなので問題ありませんが、他の筋肉は骨盤から出て、膝したに終わっています。

つまり股関節と膝関節という二つの関節を跨いでいるのですが、これらの筋肉が働くと、当然膝関節は伸展するのですが、同時に腸骨が前に倒れる様に引っ張られる状態になります。

この結果、骨盤は前傾となるはずなのですが、歩行に問題があるワンちゃんの多くは、逆に骨盤は後傾になっていることがほとんどです。

そういうこ達は、かなりの確率で前モモの筋肉が落ちてきています。
骨盤が後傾すると背中は丸まります。

つまり前モモの筋肉をしっかり使えていると、背中が丸まるのを防ぐことができる。ということなのです。

大腿直筋(ダイタイチョッキン)

起始:腸骨体(骨盤)
終止:脛骨粗面(膝のすぐ下)
作用:股関節の屈曲、膝関節の伸展

大腿筋膜張筋(ダイタイキンマクチョウキン)

起始:寛結節(腰骨)
終止:大腿筋膜(太もも外側)
作用:股関節の屈曲、膝関節の伸展

縫工筋(ホウコウキン)

起始:腸骨腹側(腰骨内側)
終止: 大腿骨内側、脛骨前面(膝のすぐ上内側と膝の下)
作用:股関節の屈曲(前部)/内転、膝関節の伸展(後部)

薄筋(ハッキン)

起始:骨盤結合部(股間)
終止: 下腿筋膜、脛骨陵(膝の下)
作用:膝関節の伸展、股関節の伸展/内転

内側広筋(ナイソクコウキン)

起始:大腿骨前内側(内もも)
終止: 脛骨粗面(すね)
作用:膝関節の伸展

外側広筋(ガイソクコウキン)

起始:大腿骨外側近位(太もも上部外側)
終止: 脛骨粗面(スネ・膝のすぐ下)
作用:膝関節の伸展

中間広筋(チュカンコウキン)

起始:大腿骨前面内側(前もも上部)
終止:脛骨粗面(すね上部前面)
作用:膝関節伸展

筋肉をもっと学びたい方へ

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