代表的な筋肉をご紹介します。
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肩関節の屈曲で働く筋肉
[肩関節の屈曲とは]
前腕を後ろに引き上げる、もしくは蹴りだす動きです。
立位、お座りなど前腕を伸ばした状態から上体を下ろす動作に働きます。
ただ、伏せの姿勢などは重力に従った方向の動きになるので、これらの筋にはそれほど負荷はかかりません。これらの筋が本当に働くのは歩行の際です。
肩甲骨、肘の動きと合わせて 前腕を尾側に送る動きに働きます。
棘下筋(キョクカキン)
起始:棘下窩・肩甲棘(肩甲骨上 尾側)
終止:上腕骨近位外側(前肢 肩関節のすぐ下)
作用:肩関節の屈曲、外転
大円筋(ダイエンキン)
起始:肩甲骨後縁(肩甲骨尾側)
終止:大円筋粗面(上腕の上部)
作用:肩関節の屈曲・内転
小円筋(ショウエンキン)
起始:肩甲骨後縁遠位(肩甲骨尾側)
終止:上腕骨近位外側(肩のすぐ下)
作用:肩関節の屈曲、外転
広背筋(コウハイキン)
起始:胸腰筋膜(背から腰の背骨際)
終止:上腕骨大円筋粗面(脇のすぐ下)
作用:肩関節の屈曲、肩甲骨の後引
三角筋(サンカクキン)
起始:肩甲棘他(肩甲骨 尾側)
終止:上腕骨三角筋粗面(前肢 肩関節の下 外側)
作用:肩関節の屈曲、外転
肩関節の伸展で働く筋肉
[肩関節の伸展とは]
前足を踏み下ろす、もしくは前に出す筋肉です。
犬は立位時、肩関節を伸展することで上体を支えています。
つまり、これらの筋が働かないと、犬は上体を起こすことができなくなります。
それくらい重要な部位です。
方の伸展に働く筋肉のほとんどは肩甲骨と上腕骨を繋ぐ位置にありますが、ひとつだけ、上腕骨と頭骨を繋ぐ筋があります。
これは上腕頭筋といって、頸部の屈曲でも働く筋です。
つまり、この上腕頭筋が縮む時、頭が固定されていれば前腕が動き、腕が固定されていれば頭(頸部)が動く。ということになります。
骨はどこにも固定はされていないので、実は身体の各所でこのような引っ張り合いは起きているのです。
棘上筋(キョクジョウキン)
起始:棘上窩(肩甲骨上 首側)
終止:上腕骨大結節(前肢 肩関節のすぐ下)
作用:肩関節の伸展
上腕二頭筋(ジョウワンニトウキン)
起始:肩甲骨関節上結節(肩関節周辺)
終止:橈骨・尺骨の内側(肘のすぐ上)
作用:肘関節の屈曲、肩関節の伸展
肩甲下筋(ケンコウカキン)
起始:肩甲下窩(肩甲骨の裏側)
終止:小結節(肩関節のすぐ下、内側)
作用:肩関節の伸展(屈曲の維持)
腕頭筋(ジョウワントウキン)
起始:頭骨乳突部・頭骨後頭部(あご近辺・後頭部)
終止:上腕骨近位(肩のすぐ下)
作用:頚椎の屈曲、側屈
頭部の伸展(後頭部)/側屈、肩関節の伸展、肩甲骨の前引
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