股関節がバランスよく使えていないことの表れです

ついでに腰椎を痛めたり、湾曲してしまう危険性もあります。

お尻を振る歩き方は可愛いですが、残念ながらあまりいいことではないんです。

胴の長い子がヘルニアになりやすい理由を知っていますか?

 

人間は二足歩行だから、背骨に負担のかからない姿勢(きれいに背骨がS字の湾曲を保っている状態)ならば、椎体間にねじれた負担がかかって滑ったり変形したり、はたまた椎体版を押し出しちゃったりしないものなのです。

ですが犬は四つ足ですので、人間のように「姿勢が良ければ負担がかからない」というわけにはいかないのです。

例えば背骨をまっすぐに保つにしても、そのように自らの筋力で維持しなければGに負けて添ってしまうはずですからね。

上図のように前後、左右にどちらも偏りなく動いていて、問題なく動けているなら大丈夫なのですが、どちらかに偏った動かし方をしていると、当然腰椎もそちらに湾曲していってしまいます。
その際に椎体が歪んで椎間板を圧迫してしまったら、ヘルニアの危険性がでてくる。というわけなのです。

なぜ腰を振ってしまうのか

そもそもなぜ腰をふる歩き方をしてしまうのか?

人間にはたいてい利き手がありますし、足にも軸足と利き足(ふらついたときに一歩出る足)がありまよね。
それがもとになり歪みが発生するのですが、犬にもやはり「体重をかけやすい足」や「蹴りだしが強い足」があるものなのです。

例えば右後ろ足の筋力が強い子がいたとします。
若いうちは問題なくても、老化と共に筋肉も固まりやすくなっていくので、もともとは単なる筋量の差だったものが、コリの差になってしまうのです。

コリがあるとその関節の可動域が制限されてしまいます。



上図のとおりだと、
右のモモ裏のコリのために右後ろ足を前に引き出す際の可動域に制限がでてきてしまいます。

ですが左右の歩幅は合わせなくてはいけません。
だからどうするかというと、腰を振って右後ろ足を前に出そうとするんですよね

逆に右前ももに強いコリがあれば、こんな感じに腰を振ります。