肩甲骨は動きやすい、ので歪みやすい??

犬の骨格の特徴として”鎖骨がない”ということは有名だと思います。
では、鎖骨がない、という事実は犬のからだの使い方にどういう影響があるのでしょうか

そもそも鎖骨とは、胸骨から出て肩甲骨につながる骨です。
そして肩甲骨は鎖骨との関節でのみ他の部位とつながっています。

ということは鎖骨のない犬の骨格は、肩甲骨が胴体の骨格と関節していない(くっついていない)ということなのです。

胴体と関節してない。だから筋肉に頼るのです。

例えば後ろ足の構造を考えると股関節は骨盤と大腿骨が接している部位ですよね。それが前足になると、肩甲骨は胴体と骨がつながっていないのです。

ではどうやって前足を支えているのでしょうか

答えは筋肉で支持しているのです。
だからこそ、肩甲骨はゆがみやすいのです。

筋力低下は後ろ足から・・ その時肩甲骨は・・?

年老いた犬が筋力低下を起こしていく際必ずといっていいほど、まずは後ろ足から細くなっていきます。

後足の筋力が低下していった際、犬はそれを補うために前足に体重をかけるようになっていきます。

前足に体重をかけたい時は、どんな姿勢になるか?

答えはシンプル。
前足の着く位置を重心に近づけるのです。
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前足の着く位置を重心、すなわち体の中心に近づけると結果として肩甲骨が立ちます。

そして前足に体重をかけるために頭を下げる姿勢を取ります。
そしてこの時、上腕骨や肩甲骨の下部に付着している「首を引き下げる」働きの筋肉が首を下に引っ張ってしまうため(詳しくはこちら)、首が上がりにくくなってしまうのです。