事例①
《犬種》オーストラリアンラブラドゥードゥル
《年齢・性別》9歳半の女の子
《気になること》
今年の5月27日に健康診断で、軽度の頸部変形性脊椎症がわかった。よくスケボーをやるが、左足を軸に乗っている。
《凝りのあった所》
・上腕三頭筋
・広背筋
・菱形筋
・浅胸筋
・ふくらはぎ
・前腿のはり
・中殿筋
《beforeの動画》
首周りの皮膚が固く伸びない。
歩くときの後ろ足の歩幅が小さく前に出しづらそう。
首から尾まで一直線
少しモンローウォークぎみ
《考察》
肩甲骨上部の菱形筋、下部の広背筋のコリが強く伸びづらかった為に肩甲骨が寝づらくなっていた。浅胸筋も固くほぐすのに少し嫌がっていた。体格も中型犬サイズなので浅胸筋にも負荷がかかり、張っていたのではないか?そのために、首に負担がかかったと思われる。
後ろ足は、もも裏はとても柔らかくしなやかな筋肉がしっかりついていた。飼い主様のお話で日頃からのもも裏の辺りはさすったりマッサージしているとのこと。
そのために、血流が良くなりコリがないのではないかと思われる。
前腿、ふくらはぎはハリとコリがあり、それが原因で歩幅が小さく、お尻を振り出して推進力を生んでいる。そこのハリ、コリをほぐすことで歩幅が広がり、モンローウォークの低下が見られる。
まだ軽度の脊椎症なので、定期的に施術することで負担を減らせるお話を飼い主様にお伝え済み。
事例②
《犬種》ミックス犬
《年齢・性別》2歳半の男の子
《気になること》
・保護犬で警戒心が強い
・散歩中、知らない人や犬に吠えかかる
・よく立てジャンプをする
(外の音に反応して窓から見るため。欲しい物があるときの飛びつき。お散歩時の飼い主さんへの飛びつき等)
・急な階段を勢いよく登る
・右前足だけ触られるのを嫌がる
(特に足を拭くとき)
《凝りのあった所》
・両ふくらはぎ
・殿筋 左>右
・もも裏 左>右
・内もも 左>右
・両浅胸筋(右嫌がる)
・両三頭筋(右嫌がる)
・右浅指屈筋
※施術中右足嫌がる
《before動画》
ハーネスが肩甲骨周りの動きを制限しているように見える。
全体的に皮膚がパツパツ状態。
《考察》
日常的に引っ張りグセ、ジャンプをしているので後ろ足はほぼコリの固まり。
左右差があり、左がよりコリ固まっていた。お散歩は必ず左に付かせて歩くとのこと。
なぜ左が凝っているのかわからなかったが、左に付かせて歩くのも原因の一つか?右前足は触られること自体嫌がる。そのために軽く施術したが、若いので解れるのも早い。
三頭筋、浅指屈筋をほぐすことで、前足により一層体重をのせられるようになった。
浅指屈筋の厚みが取れたように見える。
若いからこそスタスタ歩けるが、わんちゃんの苦手とする立てジャンプは年齢を重ねていくことで、股関節、膝関節を壊す可能性があることと、柔らかい筋肉のキープの重要性をお伝え済み。
事例③
《犬種》ポメラニアン
《年齢・性別》1歳2ヶ月の男の子
《気になること》
・今年の3月15日に椅子から落下し右前肢骨折(1ヶ月のケージレスト)
・右後肢足首が音がする(病院ではもしかしたらゆるい?様子見)
・座った姿勢で足首から斜め後ろに気づいたら開いている。
《凝りのあった所》
・両ふくらはぎ
・両上腕三頭筋 左>右
・両広背筋 左>右
・両上腕頭筋 左>右
・両菱形筋 左>右
・両僧帽筋 左>右
・浅指屈筋 右嫌がる
《before動画》
右後肢に体重がのっていない。
前肢の歩幅が小さい
膝が使えていない気がする←毛でよくわからない
《考察》
1ヶ月のケージレスト生活をしていた為に筋肉は薄く感じた。右前肢固定のために、左に頼った生活だった為に左の方が凝りの強さあり。
両肩甲骨周りは凝りとハリが強く、そこをほぐすことで前足の可動域が広がった。
右前足浅指屈筋は骨折の影響なのか触られるのに抵抗あり。今回は軽く施術。
afterでは体重をのせられるようになった。両ふくらはぎをほぐし、パットが最後まで蹴り出せるようになった。可動域が広がったのは、肩甲骨と連動している為。元々右の足首はたまに音がしていたが、骨折後よくなるようになった。骨折完治後から音はあまり気にならない。
ふくらはぎとふくらはぎ終止部(足裏をほぐすことで右の足首の負担を減らせるのではないか?afterではパットがかかとの上にのっている。今回の骨折で右かかとにより一層負担がかかったのではないかと思われる。
足首から斜め後ろに開くのはなぜか?わかりませんでしたが、施術後に座ったときの変化があれば教えてほしいことと、ケージレストの1ヶ月で筋力の低下とかばってせいかつしていた為にコリ、ハリがあること、今回の施術で可動域が広がり動きやすくなっているので、たくさん動いて筋力アップと柔軟な筋力の維持の大切さをお伝え済み。
事例④
●トイプードル 12歳 5.2kg
●前脚(肩関節)不安定症と診断
飼い主さんより:前足の踏ん張りが効かず外側に開いてしまう。後ろ脚が滑ってしまう。肩のサポーターを使用している。家の床がフローリングで特に配慮せずに長年過ごしてしまった。一時はほとんど歩けなくなってしまった が、今は床をカーペットにしたので少し歩けるようになった。整体を受けるのは初めて。
●特にコリのあった場所
背側:頚部(上腕頭筋、板状筋) 胸筋 背中全体が皮膚から硬く、肩甲骨はどちらの方向にもほとんど動かない
腹側:中殿筋 大腿直筋
●before→ after考察
before:
立位を保持するために、身体を支えようと四肢が突っ張っているため、関節が十分に動かせていない。上腕頭筋のコリが強く頭が下がっており、肩甲骨の動きも悪いため、肩関節のわずかな動きで前脚を降り出している。
後ろ脚の股関節、膝関節、足関節の動きが悪く屈曲も伸展も可動域が狭い。後ろ脚を降り出すために反対側に体重を移動し伸び上がって骨盤から持ち上げ、振り子のように脚を動かしている。
after:
肩甲骨の動き上部後引、下部前引が改善し前脚の伸展可動域改善したことにより振り出せる幅が広がる。後脚は半腱様筋のコリがほぐれ後方に蹴り出すことが出来るようになる。蹴り出してから推進力を使い前方に移動できている。
股関節、膝関節の屈曲、足関節の背屈が認められる。
中殿筋のコリがほぐれ体のぶれが軽減している。
事例⑤
●フラットコーテッドレトリバー 4歳 27キロ
●飼い主さんより:元保護犬 11ヶ月の時にケージに入れられたまま放置されていたところを保護されている。保護された当初から後ろ脚の筋力が弱く背中が丸いと指摘を受けている。
トレーナーさんについて伏せやお座りを通して矯正してもらい、かなりよくなりトレーニングをしたり、趣味の範囲だが飼い主さんと災害救助犬のトレーニングを受けるなど、訓練やあそびを通して元気に過ごしていた。昨年6月に後左前十字靱帯断裂と半月板損傷で手術をうける。4ヶ月リハビリをし8か月頃から散歩と無理のない範囲で訓練を再開。1年が経過し筋肉のコリなど出るようで気になっている。
●特にコリの強い場所
右浅胸筋、上腕三頭筋、大腿部の筋の厚みの左右差 右>左
大腿直筋が両側ともに筋張ったように張っている
●before→ after考察
before:
胸筋、三頭筋のコリ、ハリにより肩甲骨の動きが制限、肩関節の可動域狭く前肢の振り出しは肘から先となっている。股関節の屈曲可動域が狭く、腰を振って代償している。
股関節の伸展可動域も狭く、蹴り出しが十分に行えず駆け足になりやすい。
after:
肩甲骨の可動性が改善し角度がなだらかに。肩関節の伸展可動域、前肢の振り出しが改善。
股関節の屈曲、伸展可動域が改善し腰の振りがやや軽減、後方への蹴り出しが改善。
まだ若いが後ろ脚の左右差、凝りやすさあり継続的なケアが必要と思われる。
事例⑥
ヨークシャーテリア 10歳 4キロ
●飼い主さんより:
前脚を擦ってしまう、ナックリング 2年前ほどから呼吸時にゼーゼー、ブーブーいうのが気になる。月に1度鍼治療を受けている、整体は初めて
兄弟犬(5歳のトイプードル)と今でも激しめに遊んでいる。上に乗られたり、飛び掛かられたりしている。散歩も比較的多い方だと思う。
施術日も約30分歩いて、訪問されている。
●特にコリの強い場所
上腕頭筋(左>右)
半腱様筋、膝窩筋、中殿筋
●before→ after考察
首が上がり、前脚の振り出しが改善した←上腕頭筋、菱形筋のコリがほぐれ、肩甲骨の可動性が改善した。前脚の可動が改善したことにより首が上がりやすくなった。または首が上がりやすくなったことで前脚が動かしやすくなった。
後ろ脚の蹴り出しが改善した。←半腱様筋がほぐれ、股関節の伸展可動域が改善した。前脚の動きが改善し多ことで、後脚も連動し可動域が改善した。
股関節の可動域は拡大したが、膝、足関節の動きが十分ではない。今後膝関節の屈伸がもう少し改善することを目指したい。
帰宅後飼い主さんより連絡があり、呼吸時のゼーゼーブーブーが良くなったとの報告あり。
首が上がり、狭窄していた気道が広がったこと、肩甲骨周囲がほぐれ、胸郭の柔軟性改善したことなどが原因とも考えられる。
事例⑦
ボーダーコリー
2歳
13kg
整体を受けるにいたった経緯
・前後ともマッチョ歩き
・背中の丸み
・お尻の上がり
特にコリがあった場所
・棘上筋
・棘下筋
・背中、殿部(皮がつかめない)
・内もも
・外もも
before after
・前後の足 可動域が広くなった
・背中のまるみ、お尻の上がり落ち着いた
背中とお尻のコリをもう少し取りたい…
どこから攻めればよいものか…
事例⑧
ホワイトシェパード
4歳
22kg
整体を受けるになった経緯
・歩き方がおかしい
・股関節形成不全の可能性がある
特にコリがあった場所
・首
・肩甲骨周り
・後足ちょっと
before after
・肩甲骨、股関節の可動域が広がった
肩甲骨、首、内モモ、外モモをほぐした
(殿筋の筋肉が少ない気が…)
・前足のふんばりが強くなった
・後足をほぐし過ぎたのかフラフラが強くなった気がする…
私の見解は、神経系の麻痺?
現在4回目の施術
・首のコリが気になってたので、首を重点 に施術
以前より前足の方は安定してきたので、
次回は腰、殿部周りを重点的に施術予定
病院の検査で股関節形成不全、DMも違う
現在の可能性は、馬尾症候群とのこと
事例⑨
柴
14歳
8.9kg
整体を受けるにいたった経緯
・老化
特にコリが気になったとこ
・内もも
細くて筋肉が少ないので、コリがわかりにくい
before after
肩甲骨と股関節の可動域が広くなった
骨盤の位置
背中の丸み軽減
後ろ足の内股が軽減
足を拭く時に足を上げられなかったのが上げられるようになった
最近、階段の登り降りできなかったが、できるようになった
事例⓾
【施術を受けるに至った経緯】
後ろ足のふらつきと転倒が気になるとのこと。尻尾が上がらなくなったことも気にしていた。
【特にコリのあった場所】
上腕三頭筋、広背筋、上腕頭筋
【ビフォーアフターの考察】
肩甲骨の可動域が広がり、前足の運びがスムーズになった。
骨盤が前屈し、坐骨の位置が上がったため、パッドの着地位置がより後ろになった。このため、
後肢に体重が乗り、蹴り出しやすくなったと思う。
骨盤が前屈した理由
・もも裏の筋肉は薄く、それほど凝っていた印象はないが、肩甲骨周りのコリが目立っていたた
め、肩甲骨が寝たことに連動して、骨盤が前屈したと思う。
老化による歩き方だと思う。
尻尾が上がらなくなるのは、泳ぐことが多い犬に多いという記事を読んだことはある(スイマー
テール)。その記事には、筋肉については書かれておらず、原因はよくわからないとされていた。
この犬も泳ぐ機会が多い。尾骨筋が影響しているのだろうか・・
事例⑪
【施術を受けるに至った経緯】
2年前に迎え入れ、当時より、破行あり。
病院で、レントゲン撮影。結果、脊椎に変形あり、いずれは歩けなくなる可能性があると言われ
たとのこと。犬の負担の緩和を期待して、整体を希望。
【特にコリのあった場所】
腰椎背側(腰最長筋)、もも裏(左)、上腕頭筋(左)
【ビフォーアフターの考察】
特に、左後肢を前に蹴り出す際の腰椎の側屈が少なくなった。
もも裏がほぐれたことで、坐骨が上がり、股関節を屈曲伸展させて、蹴り出せるようになった。
首が上下するのは、左前肢の上腕頭筋のコリのためと思われる。これが、なかなかほぐれない。
普段から、右前肢に体重をかけて立っており、左前肢の方が細い。使うことができている右前肢
のケアが大事だと思う。
左の手根関節に生まれつきの異常があるとのこと。また、長い間、繁殖犬として飼われていたた
め、散歩など適切な運動がされていたかは不明。そのような経緯による歩き方だと思う。また、
脊椎の変形に関しては、このような歩き方(姿勢)によって、変形したのだと思う。
事例⑫
【施術を受けるに至った経緯】
膝が緩いと病院で言われた。座る時に右後脚がはみ出るのが気に
なっている。整体は気持ち良いだろうと思ったとのこと。
【特にコリのあった場所】
棘下筋(左右)、上腕三頭筋(左)、僧帽筋(左側)もも裏
(右)。右のふくらはぎが太い。
【ビフォーアフターの考察】
ビフォー アフター
施術前の座り方
ビフォー アフター
肩甲骨が寝るようになった。首のしわがなくなった。
左の上腕三頭筋、僧帽筋のコリの理由は、座る際、左前肢に体重が乗ることが多いためかと思
う。
また、左右の棘下筋のコリが目立ったのは、後肢の蹴り出しが浅く、かつ、肩甲骨が立ち気味の
ため、肩関節を使い、推進力を生み出している可能性があると思った
事例⑬
ダックス 推定10歳
【気になる症状】
中程度のヘルニア
後肢のふらつき、引きずり
【原因となること】
繁殖引退犬のためずっとゲージ生活だったのか後肢の筋肉量が極端に少ない
【施術で気付いたこと】
後肢の筋肉量が少ないため重心が前肢に乗っている
肩甲骨が立って(上部前引、下部後引)前脚が前に出にくくなっている
三頭筋のコリ、胸、棘上筋棘下筋のコリ
少ない筋肉への負担による腿裏のコリ
【アフター】
三頭筋、広背筋、棘上、棘下筋、上腕頭筋など中心に解したことで肩甲骨が寝て(上部後引、下部前引)前脚が出やすくなった
腿裏が解れたことで股関節伸展がしやすくなり踏ん張る事が可能になった
ふらつきも少なくなった
事例⑭
トイプー 15歳
【気になる症状】
後脚が踏ん張れなくなった、横座り
コモドドラゴンのような歩き方
ガニ股、左肘が外向き
【原因となること】
2歳頃に右股関節脱臼の手術
床が滑りやすい
右の膝関節、股関節の屈曲がしづらい事と床の状態もあり右への踏ん張りがきかない為左に重心をかけていた事でガニ股になった
【施術で気付いたこと】
腿裏、内転筋の強いコリ、臀部にもコリあり
胸のコリ、三頭筋、棘上筋棘下筋のコリ
左肩関節の伸展方向のストレッチがしづらい
【アフター】
薄筋、臀筋、内転筋を中心に解したことで股関節(左伸展、右屈曲)可動域拡大
ストレッチを入れながら三頭筋、胸、棘上筋棘下筋を中心に解したことで肩甲骨が正常な位置に戻った
左肘も外を向かなくなり、前肢が前に出やすくなった
写真にはないですがお座りもできるようになりました
事例⑮
トイプー 10歳
【気になる症状】
背中の丸み
数年前からの空咳(病院で検査も気管支、心臓など問題ナシ)
【原因となること】
おそらく飼い主さん大好きでいつも見上げるようにしている
胸を寄せるような立ち方になってある事で気管支や食道が圧迫され咳が出る
【施術で気付いたこと】
上腕頭筋、浅胸筋、菱形筋(胸、首)のコリ
棘上、棘下筋のコリ(特に左)
肩関節伸展ストレッチしづらい
上半身の皮膚が伸びない
【アフター】
胸回りのコリにより胸を寄せるような立ち方だったのが、解れたことで胸が開いた
背中の丸まりも板状筋、菱形筋、広背筋などを解したことで頸椎の伸展がしやすくなった事で解消
空咳もとまった