○坐骨~頚骨ソメンにつながる筋肉で立ったりすわったりしていた

膝を曲げ伸ばしせず立ち上がり
勢いをつけて歩いていたCちゃんが頼っていた筋肉
それは内モモ
坐骨から膝下につながる筋肉です

たとえば半腱様筋
変形性ワンちゃん6

それに大内転筋
変形性ワンちゃん7
あと薄筋など。
変形性ワンちゃん8
これらの筋は、普段は膝を伸展させる際に主に働くのですが

Cちゃんはこの筋で
立ち上がる際、たっている姿勢を維持しようとする際
そして歩く際に頼っていました。

実はこれらの内モモの筋に頼るようになる子は 意外と多いんです。

理由はやはりわかりません。
でもこの”坐骨から頚骨前面の筋”というエリアが
頼りすぎてスジスジになってしまっている子はとても多いのですが
変形性ワンちゃん3

やっかいなことは
このエリアの筋がスジ状になると
変形性ワンちゃん4

骨盤が後ろに引き下がってしまうのです。
これ、姿勢で見ると お尻が下がった状態です。

この状態を改善するには
前モモ
変形性ワンちゃん5

つまり骨盤の前側から出ている筋肉を
使える状態にすること。なのです

筋トレは
仕方がないことですが
つねに飼い主さんとの試行錯誤となります。

“スクワットやってね”
で、 やってくれればいいんですけどね・・
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○症状が進行する可能性が十分あるので
早めにハーネス、もしくは車椅子を検討すべきかもしれません

支えがあれば歩くことも可能。(体重を支えることは難しい)
とにかく 頭からの指令で四肢を動かすことを続けること
使わなければ神経の伝達は悪くなり
筋力が落ちれば結局歩けなくなってしまうので

獣医さんもおっしゃっていることなのですが
DMのワンちゃんに注意したいのは
“なるべく脳の刺激で 衰えていく筋肉を動かし続けること”
なのだそうです。

DM自体が 神経が途中で連絡が途絶えてしまう病気なので
“自らの意志で筋肉を動かそうとする”こと自体が
病気の進行に関わるのではないか、という意見があるようです。

病気の本当の原因はともかく
使わないで居れば筋肉はどんどん衰えてしまい
神経がちゃんとつながっていても、
歩けなくなってしまう可能性は十分にあります

なるべく、歩けるうちは歩き続けること。
動かせるうちに動かさせてあげること
それが大切なのでは。と思います。

病気になること自体は 辛くて悲しいことですが
向き合う、受け入れる、そして出来ることを考える。
その手順については
病気にせよ 純粋な老化にせよ 同じことなのでは。と思います。

犬が私たちより短命である以上は・・
(飼い主より長生きしても不幸ですが・・)

それが犬の整体を介して 飼い主様たちから
私が日々学んでいることです。