先日犬の整体習得講座に連れられてきた
ミニチュアダックスのCちゃんの状態の考察を通して
犬の体の歪み方についてまとめました。

特にダックスを飼ってらっしゃる方のご参考になれば、と思います。

カラダの状態

ミニチュアダックスのCちゃんは11歳。
小さい頃から歩き方が変わっていて
獣医さん曰く”左足の膝、もしくは股関節のはまりが浅い”とこのこと。
また、レントゲンによると
大腿骨が内側に湾曲ぎみであるかもしれない
という注意も受けたそうです。

それは小さい頃だったので”大きくなって筋力が着けば
ちゃんと歩けるようになる” とのことで、
手術などはしなかったそうです。

手術のはなし

これは実は他のワンちゃんでもよく聞く話で
犬猫を手術する場合は、
全身麻酔を利用するため手術のリスク。
および手術をしないリスクより
全身麻酔のリスクのほうが大きい。ということがあるそうで。

特に整形外科の内容のものは
手術せずそのままの状況から
いかに今までどおりの生活を維持するか
という選択肢を選ぶ獣医さんが多いようです。

Cちゃんの場合も”歩けない”というほどではなかったので
ちょっと変わった歩き方でしたが
そのまま過ごしたそうです

○ 短足犬が前足重心になると・・

Cちゃんは長いこと前足に頼ってきたので
前足を支える肩甲骨周りの筋肉がバリバリに固まっていました。

以前にも紹介しましたが
胴長短足のダックスが前足重心になるとこのように
無理のある姿勢をしていると同じ状態になってしまいます。

クーちゃん1==クーちゃん2

そのためCちゃんは
特に前腕を後ろにひきつける
“広背筋”がバリバリに固まってしまっていました。
クーちゃん3広背筋
Cちゃんは“広背筋”がバリバリに固まってしまっていました。

広背筋は図の通り背中に広範囲に広がっていますが
このエリアは、胸郭と重なります。

呼吸のはなし
クーちゃん4

胸郭は呼吸の際に広がってすぼまる動きを繰り返しています。
しかしCちゃんの背中は
広背筋のコリによりガチガチに固められてしまっていたので 動きにくくなっていました。
Cちゃんはおウチで寝るとき、 ほぼ仰向けで寝るそうです。
(ダックスには多い寝相だとは思いますが)
胸郭の前側は

クーちゃん12   クーちゃん13

肋軟骨、と言って
軟骨組織で構成されているので自由に動きますので
固まってしまった背中を上にするよりも
お腹を上にしたほうが呼吸が楽だから。
なのではないかな・・

と私は考えます。
呼吸が浅い、ということは 人でも犬でも致命的なんです。

特に犬は暑さに弱い生き物ですから
呼吸で体温調整している犬にとっては
呼吸が浅いとそれこそ命取り。お分かりいただけますでしょうか。